Takaのアメリカ留学日記

2019年8月からアトランタに交換留学。アメリカ生活、アメリカと日本の社会問題について気ままに書いていきます。

アメリカ選挙戦、投票抑圧の今。~Legacy of Slavely~

社会学コラム第14弾投票権

 

今回は人種差別の中でも、最近のアメリカ社会における黒人の投票権について紹介します!

 

 

Legacy of Slavery

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黒人による人種差別の理由として、「Legacy of Slavely」という言葉があります。

 

南北戦争時代の奴隷制のなごりが、今の差別に影響を与えているということです。

 

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これは、それを面白く皮肉った動画。

 

黒人とハグをするべき28の理由

その1「機会があるから!」

その2~28「奴隷制

笑っていいのか、笑っちゃだめなのか、、難しい。。

 

そんな奴隷制度の時代から、黒人への投票権の抑圧を見ていきましょう。

 

黒人の投票は違法だった

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奴隷制度があった1850年代、黒人の投票は違法として、政治的力は全く与えられていなかったんです。

 

それから黒人の権利が法的に認められます。しかし、それでもなお、それを抑圧する動きが働きます。具体的には、

によって、黒人の投票を阻止していたんです。

なかなかの抑圧です。

 

それから時が経ち、1965年。それはさすがにダメやろう~。ということで

投票権法が制定されて、政府が投票における差別を守るように働きかけます。

 

しかしながら、徐々にその力は薄れ、今では政府は投票において関与はせず

差別はダメという認識の中で差別が行わています。

 

黒人に対する投票妨害工作

1.厳しい登録・ID制度

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日本では、18歳になると全ての国民に投票権が与えられて、勝手に登録がされ投票をすることが出来ますよね。

 

一方で、アメリカでは投票権は自分で州の選挙管理委員会の元に行って、登録を行わないといけません。

 

しかも州が違えばルールが違うので、州を移動すればその度に登録が必要になります。

 

また、アメリカは国土が広いので、人によっては登録のために片道3時間もドライブしていく人だっています。

 

そんな登録には写真付きのIDが必要です。しかも州によってそのルールはバラバラ、大学の学生証や銃のライセンスがOKな州もあればダメな州もあります。

 

この写真付きというのが意外に味噌で、写真付きのIDを得るには写真なしのものよりお金が必要なんです。例えば、車の免許証も貧困層にとっては、車は高いからそもそも車を持てない。車を持たないから、免許証を持たない。免許証を持つにもお金を払わないといけない。ということで持つこと自体が難しいんです。

 

さらには、この登録を済ませていても、実際に投票にいった時に名前は全く同じでも

登録の名前と身分証の名前が「Tom Brady」と「TomBrady」のように、間にスペースがあるだけで投票権を剥奪されてしまうんです。

 

いやいや。それはちゃうくない?って思いますよね。 

2.誤報

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2016年のトランプさんとヒラリーさんが戦った大統領選挙。

 

世界中が注目したあの選挙の後に、ロシアが関わっていたんじゃないか?って話ありましたよね。

 

あれは、この誤報に関することだったんです。

 

調査は、あの当時1000以上のFacebook,Twitter, Instagram, Youtube 偽アカウントがロシアの組織によって作られ、黒人のグループを狙って、ヒラリーに不利な情報を流していたということを明らかにしました。

 

"Our Votes Don't Matter,"

"Don't Vote for Hillary Clinton,"

"A Vote for Jill Stein Is Not a Wasted Vote,"

 

といったような情報が黒人をターゲットに行われていました。

 

トランプさんのツイッターでの発言に注目が集まっていたように

SNSでの選挙運動が中心となっていたあの選挙では、そういった意味においても重要な位置づけだったようです。

 

知らない間に人はメディアの影響を受ける

 

この工作が本当だとしたら、なかなか怖い戦略ですね。

 

3.投票所の閉鎖

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これはかなりの力技ですが、意図的に投票所を閉鎖させる動きもあるんです。

 

僕が留学していたジョージア州では2012年までに200の投票所が閉鎖。

しかも、その場所は黒人が多く住んでいた場所でした。

 

また、テキサス州のある郡では、2012年から2018年の間に44%の投票所が閉鎖されました。しかし、この地域はこの同じ期間に15000人も人口が増えたのにも関わらずです。

 

実際、この地域の3分の2以上が黒人とラテン系だったと言います。

 

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4.長蛇の列

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投票所が閉鎖されればされる程、限られた投票所に多くの人が集まることになります。

また、IDの確認やその問題も相まって、投票所に行ってから実際に投票するまで

 

3時間~6時間も待たないといけないんです。

もはやディズニーのアトラクションです(笑

 

調査によれば、黒人は白人の29%も長く列に並んでいるという調査結果もあります。

 

民主党を応援する傾向がある黒人の周りの地域の投票所を意図的に閉鎖させることで

投票をさせないようにする。

 

また、白人に比べ、黒人の所得は低く、生活を続けるためにも働かなければなりません。そんな忙しい合間を縫ってやってきた投票所で3時間~6時間も待たされれば、そりゃやる気も奪われますよね。

 

5.ゲリマンダリング

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ゲリマンダリングとは、選挙において特定の政党に有利なように地域を区割りすること。

 

区割りをする時に、黒人が多い地域を不自然にくびれさせることで

自分達に有利なように計らうんです。

 

刑務所や学校を使っての区割りも行われていて、歴史的に黒人の学生が多い大学では

寮によって選挙区が分けられていたこともありました。

 

これは明らかに人種を元にした、差別的な行為であるのにも関わらず

裁判所は政治的問題として口を出せないでいるのが、現状だそうです。

 

 ◎まとめ

以上、民主主義とはなんなんやと思った、アメリカの選挙事情でした!

 

自分が思っていた以上にアメリカの人種差別は深刻でしたし、「人種のサラダボウル」と呼ばれているので多様性のある社会と思っていただけに、かなりショッキングでした。

 

多様な人がいるだけじゃなくて、多様な人が共に生きていく社会づくりを考える必要性を改めて認識することが出来ました。